プロフェッショナル向けマイクに向かって話す人物に焦点を当て、コミュニケーションにおける人間的な側面を切り取った一枚。背景では、PCのモニターが柔らかくぼけており、話した言葉がリアルタイムでAIによって文字起こし・分析されている様子が映し出され、音声が構造化データへと変わる新たな地平を表現している。

Google Geminiが大型アップデートを発表 ― 音声分析や日本語検索など新機能を追加

September 08, 2025•4 min read

Google Geminiが大型アップデートを発表 ― 音声分析や日本語検索など新機能を追加

Googleは9月8日、AI搭載ツール群の戦略的な機能強化として、Google Geminiエコシステムにおける3つの主要アップデートを発表しました。今回のアップデートでは、Geminiアプリへの音声ファイル分析機能の導入、多言語対応を拡大したAI検索、そしてNotebookLMにおける高度なレポート作成機能が追加されています。これらは、プロフェッショナルや企業の中核業務に先進的なAIを組み込んでいくというGoogleの姿勢を明確に示すものです。

音声アップロード機能でデータ入力を刷新

ユーザーからの強い要望に応える形で、GoogleはGeminiアプリに音声ファイル処理機能を追加しました。Google LabsおよびGemini担当バイスプレジデントのジョシュ・ウッドワード氏は、この機能が「最も多くリクエストされたもの」だったと認めています。

利用制限はユーザー層ごとに異なり、無料プランでは1日5回まで、最長10分間の音声処理が可能です。有料プランのAI ProおよびAI Ultraでは、最大3時間まで処理できるため、業務利用において大きな優位性を持ちます。さらに、すべてのユーザーが1回のプロンプトで最大10ファイルまで、形式を問わずアップロードできるようになり、より包括的なデータ分析が可能となりました。

グローバル展開を加速 ― AI検索が日本語に対応

GoogleはAI検索機能の対応言語を拡大し、日本語、韓国語、ヒンディー語、インドネシア語、ブラジルポルトガル語の5言語を新たに追加しました。これは最新のGemini 2.5モデルの統合によって実現したものです。

日本のビジネスリーダーにとって、このアップデートは母国語で複雑かつニュアンスを含んだ検索が可能になり、ウェブ上の情報からより深い洞察を得られるようになります。

NotebookLM ― データを実用的なインテリジェンスへ変換

Geminiを搭載したリサーチツールNotebookLMは、入力データを構造化されたレポートに変換できる新機能を備えました。これにより、ソースファイルから直接、ブリーフィング資料や学習ガイド、ブログ記事などを80以上の言語で生成できます。

また、クイズや単語カードといった新しい出力形式も導入され、レポートの構成やトーンを柔軟にカスタマイズ可能です。これにより、知識の統合やコンテンツ制作のプロセスが大幅に効率化され、静的な情報を動的で実用的なインテリジェンスに変換することができます。Googleは、これらの機能を今週末までに全ユーザーへ展開するとしています。